ワインは色んな品種のブドウを使って作られます。それぞれの品種によって、特徴が違い、また配合やどこで作られるかによっても、ワインの味が変わってきます。
ピノグリの品種の特徴やおすすめのワイン、一緒に食べると美味しい料理などについて説明します。
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ピノグリのワインの特徴
ピノグリとはピノ・ノワールという品種が突然変異のより皮の色を変えたものです。色は灰色がかった緑色から黒ブドウのような濃い色までありますが、種類としては白ブドウになります。
ちなみにピノとは松かさ(pin)に由来しているそうで、小粒の果実がびっしりつく様子を表しているという説があります。そしてグリは、グリージョと言われることもありますが、灰色を意味しています。
ピノグリは白ブドウですが、外皮が濃い色なのでワイン自体の色も通常の白ワインより目立つような黄色になります。ピノグリのワインは、作られる地域によって違いもありますが、全体的には果実味がしっかりあり、辛口~やや辛口で(早摘み、貴腐のものは甘口も)コクもあり、白ワインなのにしっかりした味わいがあります。
糖度についても高めで、酸味は少なめ、アルコール度は、12、5%~14、5%です。ピノグリは、白ワインでも味をしっかり感じられるものが欲しい人や、また、魚料理よりも肉やチーズなどのこってりした料理に合うとされているので、食事に負けないようなワインが欲しいという人にもおすすめですよ。
ピノグリの品種
ピノグリが突然変異する前のピノ・ノワールは、フランス東部のブルゴーニュ地方などで栽培されている赤ワイン用のブドウの品種で、有名なロマネ・コンティなどもこのブドウから造られています。このピノ・ノワールは非常に紀元の古いブドウの品種で、ドイツなどでは1000年以上前から栽培されていたという説もあります。
また、ピノグリと同じく突然変異で誕生したものについては、ピノ・ブラン、ピノ・ムニエなどがあります。近年のカルフォルニア大学の遺伝子研究によりピノグリはピノ・ノワールが変異を起こし誕生したブドウであることが分かったのですが、それゆえにピノグリとピノワールは非常に類似点が多く、果皮の色以外は見分けがつかないとされるぐらいなのです。
ピノ・ノワールは世界最高品質のワインであるロマネ・コンティを作るブドウであり、ピグリは、それにとても近い品種ですから、非常に素晴らしいブドウであると言えるかもしれませんね。
ピノグリの主な産地
ピノグリの原産地はフランスのブルゴーニュ地方とされているのですが、実は今はここではほとんど栽培されておらず、フランスのアルザス地方、ドイツのバーデン地方、イタリアなどで作られています。また最近ではアメリカのオレゴン州、ニュージーランドなどでも素晴らしい品質のピノグリが栽培されるようになっているようです。
ピノグリは様々な地域で栽培されているのですが、場所によってできるワインの味や香りもかわってくるようです。同じピノグリでもどこで育ったかによって違いがあるので、自分のお気に入りの地域のワインを見つけたいものですね。
ちなみにピノグリはいつ取れるかということについては、国、地域、日照や、成熟のスピード、どんなワインを作るかということによっても異なり、例えば甘口にするなら遅摘みにする、イタリアでは早めに収穫し軽やかな味にするなど変わってきます。ピノグリは様々なところで栽培されているため、その国や地域ごとに収穫時期などにも差があると言えるのです。
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ピノグリの味や香り
ピノグリは白ブドウですが、非常にコクのある味としっかりした果実味を持っています。酸味は少なく、糖度は高め、味は辛口~やや辛口ですが、貴腐や遅摘みは甘口です。また、ピノグリが作られる地域によって味の違いがあり、例えばイタリア北部ではピノグリは、ピノグリージョと呼ばれているのですが、ここで作られるピノグリは塩味があり香りは柑橘系に例えられます。
他の地域では、フランスのアルザス地方で作られるピノグリは、果実味のある甘口で、レモンや桃、はちみつのような香りがすると言われ、アメリカやオーストラリアなどで作られるピノグリは果実味があり辛口になります。他にもピノグリの香りは様々なものに例えられ(下草、焼いた若草、コケ、キノコ、ドライフルーツ、麝香(じゃこう)アプリコット、蜜蝋、パン、花の香りなど)強烈ではありませんが、非常に複雑なフレーバーであると言われるようです。
ピノグリのワインのおすすめ
ピノグリが使われているワインには様々なブランドがありますが、例えばトリンバッグというワインはピノグリを使用していますが、アルザス地方の生産者の中で唯一、フランスのミシュラン3つ星レストラン全てで採用されたというワインになります。生産数がわずか300ケースと非常に少ない最高品質のワインですから、ワイン好きなら一度は飲んでみたいおすすめブランドです。
他にもおすすめのピノグリのワインにはダヴェルネッロ、ヴォガイタリアなどがあります。ダヴェルネッロは、りんご、洋ナシのような香りでフルーティですが、すっきりした味、ヴォガイタリアもりんご、洋ナシ、柑橘系などと表現される香りですが、そこにわずかな苦みが加わった飲みやすいおすすめワインになります。
ピノグリに合う料理
ピノグリは白ブドウですが、魚やなどよりも赤ワイン向けの料理、豚、鶏、牛などの肉料理、ソースがしっかりかかったコクのある料理、チーズ料理などと非常に相性が良いと言われています。ピノグリは砂糖や塩の味付けを最高に引き立てると言われていて、濃い味の料理とも合うワインなのです。
他にはフォアグラ、ロースト、リゾット、キノコなどを使った秋の料理、身近な食べ物では、カニクリームコロッケなどとも相性が良いようです。他にも具体的な料理としては、トム・カーガイ、あさりとバジルのピリ辛炒め、アクアパツッア、エスニック料理などとも相性が良いようです。
ピノグリそのものについてはワイン用に使用される品種なので、なかなかそのまま食すことは少ないかもしれませんが、しっかりした味のあるブドウなので強い味付けの料理にも負けない食材となってくれるのではないでしょうか。
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